元夫の遺産の提示。
前回の話の続きです。
そして、本題の相続の話になりました。
お義父さんから、銀行から提示されたという書類を全部コピーしてくれたものを渡されました。
いくつかある通帳の明細・残高と、家と車のローンの残高、そしてローンの手続き方法などが書いてあります。
それから、相続順位が書かれたものもありました。
- 子供たち
- 両親
- 兄弟
ということでした。
私は離婚をしているので相続権はありません。
子供たちが相続すると、現金もローンも全部子供たちが引き継ぐことになる。という話でした。
そこまでは私も何となくは分かっていましたが、実際に目にするとすごく現実的で、具体的で、子供たちが未成年なので自分も関わることなんだけど、人が亡くなるとすぐにこんなこと考えないといけないんだな・・・なんて他人事のように感じていました。
自分の財産が自分の(遺影の)目の前で、両親と元嫁が話している今の現場・・・。
嫌がってるだろうな~~~。と元夫の遺影を見つめていました。
どうして欲しい???
生きてたら、なんて言うだろう・・・。
義両親からの申し出。
前回の記事でもありましたが、私の気持ちはほぼ決まっていました。
金額を見る前に言えば良かったのか、でも話を聞いてからじゃないとダメか・・・。
何も言わずにじっと話を聞いていました。
結構長い時間相続についての話をされましたが、40分くらい?経った頃。
「こちらとしては、出来れば相続放棄という形を取ってもらえたら、一番迷惑がかからないんじゃないかと思っています。」
という風に言われました。
理由としては、
- 預金残高よりも車のローンのほうが多いこと。
- 相続すれば車のローンを支払ってもらわなければならなくなること。
- いろんな手続きで迷惑をかけることになること。
- 相続すれば、相続税がかかること。
と言われました。
銀行からの残高などが書かれた紙には、建てた家のことも書かれていました。
ローンはかなり残っていますが、元夫本人が団体信用生命保険に加入していたので、加入者本人が亡くなった今、手続きをすればローンは完済と言うことになります。
そしてその家が売れれば、かなりの金額になると思います。
家のことをどう思っておられるかは分かりません。
聞いていません。
でも私は、義両親が言われたことは、本心で全てだと思っています。
相続放棄。
「ここに来る前に、〇〇さん(元夫)ならどう言うんだろう、どうして欲しいんだろう。と考えて来ました。
私には、〇〇さんがどうして欲しいかというのはもう分かりません。
金額がどうと言うことではなく、お義父さんお義母さんの思うようにしていただくのが良いのかなと思ってきました。
一旦放棄させていただいて、もらえるものがあるならおじいちゃんおばあちゃんから「お父さんが遺してくれたもの」として、子供たちに渡していただくのが良いんじゃないかと思います。」
義両親は、本当に子供たち(孫たち)に迷惑をかけないようにと思ってくれていると感じています。
今までのことからも、そしてこの日の話からもそう思いました。
相続放棄に関しては、いろんな意見をいただきました。
そして私自身も、最初のころの「いらない」という気持ちから、「子供たちの権利として相続する」というところまでたどり着きましたが、やっぱり一番は「元夫がどうしたいか。」ということでした。
「子供たちには遺さない」とは言わないとおもいます。
でも、年老いた自分の両親のこともとても気になっているはず。
子供たちが一度全部相続して、義両親に何らかの形で渡す。という方法もあるのかもしれませんが、それでは元夫も義実家も納得しないでしょう。
離婚した元夫の相続でもめたくない。というのもありますが、元夫が一番信頼しているのは両親。
だったら、義両親の思うようにするのが良いんじゃないかと思いました。
賛否両論あるとは思いますが・・・。
私も義両親を信頼しています。
子供たちが相続できるものがあるなら義両親から受け取れることが、元夫も義両親も子供たちも私も納得出来る方法なんじゃないかなと思います。
円満な相続になるように。
相続の話が終わった後、子供たちの七五三の写真を渡しました。
とても嬉しそうに、涙を流して喜んで見てくれました。
義両親も数年間子供たちとは会っていません。
次男はまだ0歳のころだったので面影も分からないと思いますが、長男の小さいころの写真は持っていてくれて、大きくなったと喜んでくれました。
元夫とは最悪な別れ方をしてしまったけれど、亡くなった今、何か言うつもりは全くありません。
突然に、こんなに早く亡くなってしまったこと。
本当に、とても悲しいです。
亡くならなければこんな風に思うことはなかったと思う。
どうして今だったのか、なんでこんなに早く亡くなってしまったのか。
何か、意味があるんだろうなと感じます。
そのうちの小さな1つが、おじいちゃんおばあちゃんに子供たちの写真を渡せたこと。
それから、私がもう一度子供たちのおじいちゃんおばあちゃんと連絡を取れるようになったことなのかなと。
元夫が亡くならなければ、なかったことだと思うから。
そういう風につなげたいだけかもしれませんが・・・。
これから義両親と濃い付き合いをして行こうとは思っていないけど、子供たちには、お父さんの方のおじいちゃんおばあちゃんの話や、お父さんの話もしていこうと思えるようになりました。
子供たちにとって最良の相続にはならなかったかもしれませんが、いい形で相続の話が出来たんじゃないかと思っています。
「甘い!!」と厳しいご意見もあるかもしれませんが、友人にも結果を報告したところ、「〇〇(私)らしいね。これで良かったと思うよ。」と言ってもらえて少しホッとしたところです。
まだ放棄の手続きはこれからなので義両親と会うこともあると思いますが、円満に話を進めていけたらなと思っています。
いろいろなご意見ありがとうございました。