ひとり親控除と寡婦控除とは。
2019年までは未婚でシングルマザーになった人に対しては適用されていなかった寡婦控除ですが、2020年からは要件を満たせば未婚でもシングルファザーでも関係なくひとり親控除が受けられるようになりました。
令和3年に厚生労働省が全国のひとり親世帯の状況を調査しています。
この表から、単純に母子世帯の未婚ひとり親は、母子世帯全体の15.2%であることが予想出来ます。
この数字が多いのかどうかは分かりませんが、死別のシングルマザーの約3倍なんですね!
「1人で子供を育てている」という点は離婚も未婚も死別も同じなので、同じように控除を受けられるようになりました。
ひとり親控除とは
ひとり親控除とは、婚姻歴や性別などに関係なく、子供がいるなど要件に該当するひとり親に適用される控除のことです。(2020年から新しく創設)
寡婦控除とは
納税者本人が寡婦(一般的に夫と死別または離婚して再婚しないでいる女性)で、扶養親族がいるなど要件に該当する人に適用される控除の事です。
ひとり親控除と寡婦控除の控除額や要件などを比較。
ひとり親控除 | 寡婦控除 | |
---|---|---|
所得税控除額 | ||
住民税控除額 | ||
対象者 | ||
婚姻歴 | ||
要件 | ||
生計を一にする子供(総所得金額等が48万円以下)がいる | 【離婚の場合のみ】扶養親族(親・祖父母・孫などで合計所得金額が48万円以下)がいること |
※要件はその年の12月31日時点
この要件を見ると、子供を育てている限りどんな婚姻歴でも平等にひとり親控除が受けられる!ということですね!
この控除を受けるためには、年末調整や確定申告のときに自分で申告する必要がありますので、会社で年末調整をしてもらう方はチェックしましょう。
事実婚とは?
この条件を見て気になったのが「事実婚」という言葉。
事実婚ってどんな状態なんでしょう?
ひとり親控除と寡婦控除の事実婚の有無の判定は、住民票の記載(見届の夫・妻)の記載があるかどうかが基準です。
ということだそう。
一緒に住んでいるだけでは事実婚にはならないんですね。
でも交際相手がいるというだけで児童扶養手当が止まることがあるので気をつけましょう。

元夫(元妻)から養育費を受け取っている場合はどうなるの?
元配偶者から養育費を受け取っている場合は、「生計を一にしている」と見なされることがあるため、ひとり親控除を受けられない場合があります。
児童扶養手当の現況届提出の時に養育費を受け取っているかという書類の提出があると思いますが、そのときにも確認がされていると思います。
正直に申告しましょうね(^o^)

まとめ
2019年までは未婚のひとり親の方にはひとり親控除がなかったので、同じように1人で子供を育てていても税金面で差が出てしまっていたのですが、やっぱり同じようにいろんな覚悟をして子供を育てているのは同じ。
そしてシングルファザーにも適用されることになり、よかったと思います。